スキーアイゼン取付(voile crampon)

急斜面での歩行のサポートにとアイゼンを取付。
VOILE CRAMPON ボレー クランポン
仕様
・重量:1ペアで300g
・取付スペース 板-ブーツ間のクリアランス:12.7mm、前後の長さ76.2mm
・材質:6061-T6 Tempered Aluminium
・タイプ(幅)別の色:96㎜(ブルー),115㎜(レッド),130㎜(チタニウム)

ボレー クランポン (同梱品)

取扱説明書

取説(表)

取説(裏)

アメリカ製なので全て英語で記載されている。CRAMPON(クランポン)もアイゼン(独語由来)の英語表記。

手順1

Mount Aluminum Disk to ski
アルミディスクをスキーに取り付ける

手順2

Attach Nylon Disk to Aluminum Disk
ナイロンディスクをアルミディスクに取り付ける

手順3

Place Crampon on Disk
アイゼンをディスクに置く

手順4

Turn 90° to lock
90°回転してロックします

詳細取付手順

VOILE ski crampon
Fits up to 96mm waist
・Universal ski crampon for most telemark and tech bindings.
・Full purchase in the snow even while heel elevators are up.
・Fixed to ski for the most secure ascents.


INSTRUCTIONS
① Position the template center on the ski and position the front edge of the template card where you would like the front edge of the crampon. Make sure to provide enough clearance to attach and remove the crampon. Use tape secure.
② With the template in place. use a sharp pointed punch to mark qnd prepare holes for drilling. Follow your ski mfg suggested guidlines for drill bit selection. Most use a 3.5mm × 9.5mm bit.
③ Use wood glue in holes to mount the aluminum disk.
④ Place rotating plastic disk on threaded post and use a 3/8″ nut driver to secure the lock-nut.
⑤ Align rotating plastic disk with aluminum disk and place crampon on the ski. Rotate disk to lock crampon in place. You are now set to climb.


【和訳】
VOILEスキーアイゼン
最大96mmのウエストにフィット
・ほとんどのテレマークおよびハイテクビンディング用のユニバーサルスキーアイゼン。
・ヒールエレベータが上がっていても雪の中で完璧にホールド。
・最も安全な登りのためにスキーに固定


手順
①テンプレートの中心をスキー板に配置し、テンプレートカードの前端をアイゼンの前端にしたい場所に配置します。 アイゼンを取り付けたり取り外したりするのに十分なクリアランスを確保してください。 テープで固定してください。
②テンプレートを配置します。 鋭い先のとがったポンチを使用して、ドリル用の穴を準備します。 ドリルビットの選択については、スキー製造の推奨ガイドラインに従ってください。 ほとんどが3.5mm×9.5mmビットを使用します。
③穴に木工用ボンドを使ってアルミディスクを取り付けます。
④回転するプラスチックディスクをネジ山付きの支柱に置き、3/8 “ナットドライバーを使用してロックナットを固定します。
⑤回転するプラスチックディスクをアルミディスクに合わせ、アイゼンをスキー板に置きます。 ディスクを回転させてアイゼンを所定の位置に固定します。 これで登る準備が整いました。

考察

添付のネジ寸法(実測値) JIS規格外?
ネジ 径6.08㎜(ネジ山の高さhは1㎜以上) 谷の径3.48㎜(hを1.3㎜と想定) 
   長さ11.5㎜(±0.2バラツキ有り) 
ベースのアルミ板厚み 3.0㎜ (8.5㎜飛び出してスキー板部ねじ込み)
スキー板厚さ(最大) 15.15㎜

4本のネジ長が均一でないので11.5 (±0.2) → 11.0 に削って揃える。(ネジとして機能しない先の細い箇所をカットだが,実際の作業では11.14mmで妥協)取説記載の9.5㎜の深さにすれば不要なのだが・・・
ドリルビット 3.5㎜使用 穴深さ8.5㎜ (0.5㎜余裕を持たせる)
スキー板への取り付け位置は,板の厚さのピーク位置とする。(ブーツセンターで問題無し)
穴の深さは「トップシート・F.R.P・NFウッドコア」までとして深さを抑える必要がある。その下のF.R.P2層と滑走面ソールにはいかないようにドリルストッパーを使用。
スキー板の基本的な構造は公開されているが,使用されている材質の厚さはメーカー独自の工夫がされているのか公開されていない。トップシートから板の厚さの70%未満であればウッドコアを突き抜けないと判断。(あくまで自己責任)
いろいろなサイトの紹介記事では9.5㎜の深さまで開けている例もあり,この取説でも9.5㎜の記載があるが今回はスキー板に穴の寸法表示がされているのでそれに従う。(4.1㎜×9㎜)

スキー板表示

スキー板のドリル穴寸法表示
4.1㎜×9㎜
今回のネジは規定外なので,深さの9㎜のみ参考

取付実施

準備品


・電動ドリル(SK11 充電式デュアルドライバー
・ドリルビット 木工用3.5㎜(リリーフ(RELIFE) 六角軸ドリル 木工・樹脂用ドリル刃 10本組 26808
・ドリルストッパー(スターエム 5005-040 ドリルストッパー 4mm
・ノギス
・センターポンチ(新潟精機 SK センターポンチ 100mm CP-100
・プラスドライバー(SK11 充電式デュアルドライバー
・接着剤(コニシ ボンド Eセット 15g 16023
・ねじロック(LOCTITE(ロックタイト) ねじロック 243 中強度タイプ 10ml LNR-243
・テンプレート(添付の取説)

取付作業

ドリル準備

・電動ドリルに木工用ビット3.5㎜を取付
・ドリルストッパーを8.5㎜の位置に取付
・他の木材でテスト実施し,ノギスで想定どおりの仕上がり寸法を確認

取付位置決め

・テンプレートを取付位置にテープで固定
 位置はブーツセンター(板中心)とする。
・ポンチで穴位置にマーキングする。ポンチは最初軽く打ち付けて,位置確認後2回目は強く打ち付ける。

穴あけ

・ドリルを垂直にして穴あけ
 事前にドリルストッパーがしっかり固定されているか確認。
・穴の仕上がり寸法を確認
・トップシート部は硬くネジが入りにくいので大きめ(4.5mm)であける。
穴の周りのバリを軽く削り取る。

アルミ板取付

・穴にビスのみで一度ねじ込んで,確認する。
・ネジと穴に接着剤を塗ってアルミ板を取付固定する。接着剤の塗り過ぎ注意。
ネジを締めたら,はみ出た接着剤をふき取る。

プラスチックディスク取付

・取付ナットとアルミ板側のネジ部にねじロック243を塗って,プラスチックディスクを取り付ける。塗り過ぎ注意。

アイゼン取付

・アイゼンを取付・確認。
アイゼンは少し遊びがありぐらぐらする。外れなければ問題ないと思う。
・プラスチックディスクは回転しやすいので,ネジ頭部にコーキングを盛り付けて半固定。

ブーツ取付

・ブーツを取付・確認。

とりあえず完成した。

アイゼンが食い込まないような固いアイスバーンでは使用しないほうが良いみたい。
まあ,そのような斜面は最初から行かないか,板を外して靴にアイゼンを装着して,ピッケル使用で登ることになるが。
シールを装着するまでもない一時的な登りに使用することが多くなりそう。