目次
はじめに
サーバーのRAIDドライブ管理は,サーバー再起動時のBIOSシーケンスの画面表示でドライブエラー等を確認している。
「参考記事:「LSI MegaRAID® SAS 12G - PRAID CP400i」のRAIDドライブ故障時の交換手順」
Windows起動中にRAID管理する際はServerView RAID Managerを使用してローカルやリモートで管理できるが,最近リモート管理用のPCから接続出来なくなっていた。
以前インストールした古いバージョンのServerView RAID Managerが原因で起動しなくなっていると思われるので,最新バージョンを再インストールし直した。
その手順をメモる。
ServerView RAID Managerをインストール
ServerView RAID ManagerはRAID構成のサーバーにインストールするとともに,サーバー管理用のクライアントパソコン(Windows10,11等)にもインストールする。
最新版「ServerView RAID Manager (Windows, 64-bit)バージョン 7.18.2 (27/12/2024)」
OpenJDKをダウンロード・インストール
JAVA環境で使用するにはOpenJDKをインストールするとともに環境変数を設定する。
「ServerView RAID Manager V7 以降は Oracle 製の JRE を使用しない」とマニュアルに記載があるが動作した。しかしマニュアル通り OpenJDK を使用する。
下記のサイトから JRE か JDK のどちらかを取得してインストール。
(Javaのプログラム開発を行わないのであればサイズの小さいJREを選択)
AdoptOpenJDK のサイト : https://adoptopenjdk.net/releases.html
対象バージョン : OpenJDK11(またはOpenJDK8)
対象JVM : HotSpot
対象プラットフォーム : Windows x64
ダウンロード形式 : zip 形式(Windows 版) ※msi 形式は環境変数に変更を加えるので避けた方が良い。「同一システム内で従来のJAVAであるOracle JREと共存で使用する場合はzip 形式を選択し環境変数は手入力する」
ダウンロードファイル名(どちらか)
OpenJDK11U-jre_x64_windows_hotspot_11.0.27_2-ea.zip
OpenJDK11U-jdk_x64_windows_hotspot_11.0.26_4.zip

ダウンロードしたzipファイルを下記のパスに展開する。
「D:\Program Files\OpenJDK11U-jre」
環境変数設定
1. 「システムの詳細設定」から「システムのプロパティ」を表示
2. 「詳細設定」タブを選択します。※1
3. [詳細設定]のウィンドウ下部にある[環境変数]をクリックします。※2
4. [システム環境変数]セクションで、[新規]ボタンをクリックします。※3
5. 「変数名」として「SVRM_JAVA_PATH」と入力します。※4
6. 「変数値」として、OpenJDK が格納されている「bin」フォルダへのパス(zipファイル展開パス\bin)を入力します。
例:「D:\Program Files\OpenJDK11U-jre\bin」 ※4
7. ServerView RAID Manager の起動方法によってはシステムの再起動が必要です。
例:ランチャーなどの常駐プロセスから起動する場合

サーバー管理用のクライアントパソコンからRAID構成サーバーを管理する場合は,JAVA又はHTML5でアクセスする。
JAVAの起動例
1.[スタート]メニューの Fujitsu フォルダから RAID Manager JAVA を実行します。
2.Windows のコマンドプロンプト画面が現れます。(上記の環境変数設定が正しい場合)
Welcome to ServerView RAID Manager.
Press ENTER to connect with ServerView Raid from this Device.
Type an IP or Hostname for connection to ServerView Raid on other Devices.
「Enter」キー 押下 <<<<<< ローカルの場合
又は
192.168.1.1 <<<<< サーバーのipアドレス 又は ホスト名
3.以下を行ってください。
・サーバー自身のRAID管理(スタンドアローンの場合):
Enter を押してください。
・クライアントPCのリモート接続の場合(監視先にも ServerView RAID Manager が必要):
監視先の IP アドレスまたはホスト名を入力して Enter を押してください。
JAVAのログイン画面
ユーザー名 サーバー登録のユーザー名
ドメイン環境の場合は [ ドメイン名 \ ユーザ名 ]
パスワード サーバー登録ユーザーのパスワード

HTML5ベースGUIの起動例
1.ローカルの場合は[スタート]メニューの Fujitsu フォルダから RAID Manager Local HTML5 を実行します。
2.リモートの場合はWeb ブラウザを起動します。(ブラウザは Chrome、Firefox、または Edge を使用してください。Internet Explorer 10 / 11 は使用できません。)
(1) 次の URL を入力し、【Enter】キーを押します。
・リモートの場合
https://< サーバ名またはサーバの IP アドレス >:3173/svraid
・Web ブラウザを起動してのローカルの場合
https://localhost:3173/svraid
※ 「Windows 環境において、ローカルで実行するとデータをロードできない場合があります。サービスを再起動するか、リモートで実行してください。」とアナウンスされているが特に問題は起きていない。
Web ブラウザのログイン画面
Username サーバー登録のユーザー名
ドメイン環境の場合は [ ドメイン名 \ ユーザ名 ]
Password サーバー登録ユーザーのパスワード

以前のバージョンではJavaアプレットが唯一利用可能なInternet ExplorerでのみServerView RAID Managerが動作可能だったが,最近のバージョンではその逆になってJavaアプレットが動作しないブラウザ(Chrome、Firefox、Edge)のみサポートしている。
SafariはJavaアプレットが動作するらしいが,Java技術を管理するOracleはJavaブラウザプラグインを廃止することを発表しているので,いずれ動作しなくなる。
おわりに
各ブラウザのJava対応やJavaブラウザプラグインの廃止アナウンス等でServerView RAID Managerの仕様も変化してきて,その都度サーバーインストールソフトの各バージョンに合った仕様のServerView RAID ManagerやJavaを準備する必要がありユーザーにとっては迷惑な話だ。頻繁に使用するソフトで無いので久々に起動したら動作しなくなっていて気が付く程度なので影響は少なく,それはそれでいいのかも。