目次
はじめに
数年前まで使用していたサーバー機のTX100S3が雑庫に眠っていたのを持ち出して,ファイルサーバーとして蘇らせたく改造することにした。
TX100S3はTX1330M2と比較して小さくて静かなのでリビングに設置しても気にならない。
ただ,ひとつ気になるのは電源容量が250Wしかないことだ。TX1330M2のジャンク品で300W電源があったのを思い出して交換してみることにした。
電源仕様
仕様 TX100S3 電源 製品名:DPS-250AB-62A 銘板
TX1330M2 電源 製品名:DPS-300AB-56B 銘板
両方ともPSU ATX 電源コネクタは16Pでピンアサインは共通なのでそのまま変更可能。
電源交換手順
TX100S3の250W電源を取外し
取り外し完了
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TX100S3の背面加工
以下の工程は金属加工なので,ドリルの切屑が内部の基盤等にかからないように十分に養生して行う。
ネジ穴加工寸法
ノノギスで実測した値であり,カタログ値と異なる場合あり。
ケース外板からの穴位置寸法は概算値であり外板の取り付け状況により数ミリの誤差が生じる可能性あり。右上②の穴位置をマーキングしてそこを基準に穴間の寸法を測ったほうが確実。
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ネジ穴加工
300W電源取付ネジ穴(4mm)を4箇所開けて,電源は4つのネジのみで固定。ただし左上の穴は後からネジが入らなかったので外板を6mmで開けた。
新規取付の300W電源に合わせて背面排気用の穴を開ける。
最初は大きめのドリルピット(8mm)で20か所程度開けていたが,細かく穴あけしてニッパーで切り落とせたので切り抜いた。この作業が一番厄介だった。
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電源固定用ツメ加工
250W電源の固定用ツメが内側に出ているので,ペンチで真っすぐに戻す。
この出っ張りがあると300W電源がネジ固定できない。
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300W標準電源取付
300W標準電源は取り付けフレームを取り外しておく。
背面に開けた4箇所のネジ穴で固定する。取り付けてみた時点で左上①のネジがキッチリ入らない。凹凸部に掛かるので,少し長めのネジ(M3×8)で固定。引っ掛かりが甘い場合はワッシャを嚙ませても良いかも。まあ,このネジ無しで3点固定でも多分大丈夫だと思うが(-_-;)汗
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後に行った改造でさらに大きく切り落とした。
PWRコネクター接続
PSU ATX 電源コネクタ16Pをメインボードに接続する。この時は3P電源ケーブルは抜いておく。
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PC2009コネクター接続
このコネクターは250W電源には無かったもので,300W電源のFAN監視用となる。
TX100S3のメインボードにはPC2009コネクターが用意されていて,グレードの異なる「0 ワット電源ユニット」搭載機で使用している。
接続することでTX100S3のBIOS画面の「Fan PSU」の項目が有効となる。
未接続時の「None」から「OK」と表示が変わる。
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BIOS変更
250W電源には電源入り切りスイッチが付いていたが,300W電源には付いていなくて電源コードを差し込めば即電源供給されるようになる。
運用次第だがBIOSで復電後の動作を変更する必要がある。復電後にOFF状態を保つかステータスチェックを行ってからOFFにするに変更する。
おわりに
250Wから300Wへの変更でわずか50Wアップだが,容量アップに加えて「80PLUS® Gold」の省電力電源ユニットなので安心感がある。ただ中古品の寄せ集めなので耐久性に問題は残る。